友達ができた
通勤途中に犬がいる
コロナが流行り出してから、最寄り駅から会社までの徒歩のルートを変えた
今までは「大通り沿いの最短コース」を通っていた 当然人も多い
それを、「少し時間はかかるけど、人が少ない住宅街」を歩くようになった
しばらくして気づいたことがあった
とある住宅の駐車スペースに、平日5日間のうち1~2日だけ、フェンス越しに犬がいる
その犬は黒のラブラドールレトリバーで、伏せをした状態で道行く人を眺めていたり寝ていたりと、様子は日によってまちまちなのだが、大体フェンスから顔を出すようにしていることが多い
そしてかわいい
ある日の通勤途中、私は犬の前にそっとしゃがみ込み、静かに片手を鼻の近くに差し出した
触れないくらいの距離で、匂いがわかるように(こういう者です…)と心の中であいさつをした
いきなり撫でて驚かせてはいけない
万が一私が嚙みつかれでもしたら、犬(と飼い主の方)に迷惑がかかる
それ以降、犬を見かけた日は同じあいさつを繰り返した
たまに向こうから触れてくることがあった しめしめ、とほくそ笑んだ
そっと撫でてみると何度かしっぽを振ってくれた
ある時から、私が近づいただけで犬はしっぽを振ってくれるようになった
それでも起き上がることはなく、寝ころんだままなのはご愛敬である
そんな期間が数か月続いたとき、事件は起こった
その日も同じように、道行く人を眺めている犬に近づきながら、「おはよ~」と声をかけた
犬はしっぽを振っていたので、少し撫でようかとしゃがみ込んだところ、なんと、なんと、私におなかを見せて転がったのだ
犬が!おなかを!!!
動物がおなかを見せるというのは、リラックスしているか信頼関係があるか、
そういう相手に対してだと認識している
言葉が通じず、ただ平日のうち1~2日、それも、ものの数十秒会うだけの私と犬が約1年かけて築き上げた関係性
名も知らぬ彼と、しっかりコミュニケーションが取れていることに感動した朝の出来事…
動物はいいなあ
おまけ:実家の犬(と猫)
かわいい